外壁塗装における「中塗り」と「上塗り」は、どちらも仕上げ塗料を塗る工程ですが、役割と目的に明確な違いがあります。以下に、その違いを簡潔に解説します。
1. 中塗り
- 役割: 中塗りは、下塗りの上に施される最初の仕上げ塗料の層です。主に、塗膜の厚みを確保し、色や質感のベースを整える役割を果たします。
- 目的:
- 下塗り材を覆い、均一な色や表面を作り出す。
- 塗料の厚みを増して耐久性を向上させる。
- 上塗りの仕上がりを美しくするための土台を作る。
- 特徴: 中塗りは仕上げ塗料と同じ塗料を使用することが一般的ですが、場合によっては異なる色や種類を使うこともあります(例: 色ムラ防止のため)。
2. 上塗り
- 役割: 上塗りは、中塗りの上に施される最後の仕上げ塗料の層で、塗装の最終的な見た目と保護機能を完成させます。
- 目的:
- 外壁の美観(色やツヤ)を最終的に整える。
- 紫外線、雨風、汚れなどから外壁を保護する塗膜の表面を強化する。
- 塗装の耐候性や耐久性を最大限に引き出す。
- 特徴: 上塗りは外部に露出する層のため、耐候性や防汚性などの機能性が特に重視されます。通常、中塗りと同じ塗料を使用し、統一感のある仕上がりを実現します。
主な違いのポイント
項目 | 中塗り | 上塗り |
---|---|---|
位置 | 下塗りの上、仕上げの1層目 | 中塗りの上、最終層 |
主な役割 | 塗膜の厚み確保、ベース作り | 美観完成、保護機能の強化 |
目的 | 均一な下地作り、耐久性向上 | 最終的な見た目と耐久性の確保 |
使用塗料 | 仕上げ塗料(通常上塗りと同じ) | 仕上げ塗料(外部向けの高機能) |
補足
- なぜ2回に分けるのか?: 中塗りと上塗りを分ける理由は、塗膜に十分な厚みを持たせ、耐久性や保護機能を高めるためです。一度に厚く塗るとムラや垂れの原因になるため、2回に分けて丁寧に塗るのが一般的です。
- 施工の注意点: 中塗りと上塗りの間には、適切な乾燥時間が必要です(通常数時間~1日、気温や湿度による)。乾燥が不十分だと、塗膜の密着不良や仕上がりの劣化を招くことがあります。
- 例外: 塗料の種類や外壁の状態によっては、中塗り・上塗りを同じ日に連続で行ったり、特殊な塗料で1回塗りで済ませたりする場合もありますが、標準的には「下塗り+中塗り+上塗り」の3回塗りが基本です。
まとめ
中塗りは塗装の土台を固め、厚みと均一性を確保する工程であり、上塗りは最終的な美観と保護機能を完成させる工程です。この2つが連携することで、耐久性が高く美しい外壁が実現します。信頼できる業者に依頼し、適切な塗料と施工工程を確認することで、満足のいく塗装結果を得られるでしょう。
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